字幕つきビデオ作成 (1)
職場の日本人スタッフが、大きな会場で正式なプレゼンをすることになった。そのプレゼンで使う字幕つきビデオ作成を手伝ったのでそのときのメモ。
字幕つきビデオ
字幕つきビデオを作製する方法として、
- ビデオ編集ソフトで字幕をつけてゆく(ビデオそのものに字を書き込む)
- DVDの字幕作成をする(字幕のON/OFF、複数の字幕の切り替えが可能)
- Windows Media Playerの字幕機能の使用(Media Player Classicでも可)
の3つの方法がある。
ビデオ編集ソフトで字幕追加は、とにかく手間がかかる。今回のプレゼン用ビデオは3分程度といえパス。DVDの字幕作成をするのは、仕組みに興味があるだけに面白い。一番簡単なのはWindows Media Player字幕で、テキストファイルを用意して同じフォルダに入れておくだけである。
Windows Media Playerの字幕機能を使っての字幕表示
仕組み
ビデオファイル(mpgファイル)と同じフォルダに、ビデオファイル名と同じ名前の字幕ファイル(.smiファイルや.srtファイル)を入れておくと、Windows Media Playerでmpgファイルを再生したときに字幕が自動的に表示される。(メニュー --> キャプションと字幕 をON にしておく必要がある。) Media Player Classicでも同様に字幕を表示する
もし違うフォルダの場合は、ビデオファイルと、字幕ファイルの対応が書かれているAsxファイルを作成する。(これはMedia Player Classicでは試していない)
もし字幕が表示されない場合、Vobsubというソフトを入れて入れると表示されるようになる。
http://xucker.jpn.org/pc/vsub_install.html
字幕ファイル (smi)の作成
そんなに量が多くなければノートパッド等でも作成可能。量があるならこの下のSubtitle Workshopを使うと便利。
ノートパッドに下をコピーして修正する。
<SAMI> <HEAD> <STYLE TYPE="Text/css"> <!-- P {margin-left: 29pt; margin-right: 29pt; font-size: 20pt; text-align: center; font-family: Tahoma; color: #FFFFFF; background-color: #000000;} .SUBTTL {Name: 'Subtitles';SAMIType: CC;} --> </STYLE> </HEAD> <BODY> <SYNC START=5000> <P CLASS=SUBTTL>字幕1 <SYNC START=10000> <P CLASS=SUBTTL>字幕2 <SYNC START=15000> <P CLASS=SUBTTL>字幕3 ... </BODY>
SYNC STARTの後は、ミリ秒単位で字幕を出すタイミングを指定する。
上の例では、5秒後に「字幕1」10秒後に「字幕2」15秒後に「字幕3」が表示される。
字幕の色等を変えるには、
P {margin-left: 29pt; margin-right: 29pt; font-size: 20pt; text-align: center; font-family: Tahoma; color: #FFFFFF; background-color: #000000;}
の部分を修正する
字幕ファイル .srt形式
もしノートパッドで編集するなら srt形式の法が楽。 行1 シーケンス番号、行2 表示開始時間 --> 終了時間、行3 字幕(複数行OK) 空行でひとかたまりの終わり。シーケンス番号より時間が優先されるみたい。
1 00:00:02,340 --> 00:00:04,450 字幕1 2 00:00:08,970 --> 00:00:11,820 字幕1
フォントやサイズを指定するには
1234
00:00:0,500 --> 00:00:2,00
色つきです
という感じにする。
Subtitle Workshopを使っての字幕ファイル作成
Subtitle Workshopのほかに「Aegisub」というソフトも強力。特にタイ語などの日本語以外の言語の字幕も作成できる。
フリーウェアで、便利な字幕作成ソフトがある。(URUsoftのSubtitle Workshop) このソフトでは、Windows Media Player用の字幕ファイル以外に、DVD用の字幕ファイルも作成できる。
URUsoftのページhttp://www.urusoft.net/からダウンロード可能
上段メニューからDownloadを選び、Subtitle Workshipをクリック、次の画面でMirror1かMirror2のどちらか適当な方をクリックすればダウンロードが始まる。
1. Subtitle Workshopを起動
1) 画面左側の「文字コード]指定を「Shiftjis」にする。
(メニュー[設定]−[基本設定]−[一般]−[文字コード]からでも変更可)
2) メニューの[Settings]−[Language]で「Japanese」を選ぶとメニュー等が日本語になる。
3)「フレームレート」は、DVD用の字幕を作るなら29.97にする。Windows Media Player用の字幕の時はあまり気にしなくていい(たぶん)
2. ファイルの新規作成
メニューから ファイル->新規作成
もし修正の時はすでに作った字幕ファイルを開く (ファイル->開く)
3. 作成したムービーファイルの読み込み
[映像]→[ファイルを開く]で、字幕をつけたいムービーファイル(mpgファイル等)を指定。Subtitle Workshopは字幕ファイルを作成するソフトなので、ムービーファイル(mpgファイル)に字幕を埋め込むわけではない。あくまで、字幕のタイミングを決める際のプレビューに使われる。
4. 字幕の作成、タイミング調整
動画を再生しながら、字幕を打ち、そして字幕を出すタイミングを調整する。
とりあえず、ボタン①で再生を開始。もし再生ボタンを押しても、画像が出ない場合は、メニュー->[映像]の[プレビューモード]と[字幕表示]の両方をオンにする。
基本時な使い方は、
1-a) 字幕を入れたいところで停止し、④のボタン(挿入/追加)で行を追加し、字幕を打つ
1-b) 再生を開始し字幕を消すタイミングでボタン②を押す。
という流れで進める。字幕量が多いときは、まとめて、字幕を数行打ち込んで
2-a) タイミングを調整したい字幕のカーソルを移動し、動画を再生(ボタン①)する。
2-b) 字幕の表示を開始するタイミングでボタン③を押す。
2-c)字幕を消すタイミングでボタン②を押す。
という方法が便利
ノートパッド等で字幕を先に全部書いて(字幕ごとに改行しておく)おき、Subtitle Workshipでそれを取り込んでタイミングあわせだけをすることもできる。
- メニュー ファイル->開く
- ファイルの種類のプルダウンメニューを 「Plain text」にしてからノートパッド等で作成しておいたテキストファイルを開く
5. 字幕ファイルの保存
a) ファイル->保存
「保存したいフォーマットをダブルクリック」ウインドウが表示されるので、保存形式を選んでをダブルクリック(.srtの場合は「SubRip」を選ぶ) 次のウインドウで、ファイル名を指定。(たとえば、setumei)
b) Microsoft Media Player 用の字幕ファイルを作成するには、つづけて
[映像]->[マルチメディア拡張ファイルで保存]->[ASX (Microsoft Media Player)]をクリック
次のウインドウで、ファイル名を指定する。指定されたフォルダに .smiと.asxの2つのファイルが作成される( setumai.smiとsetumei.asx)
関連記事:DVDから字幕つき映像を作製 [id:fuentebella:20071108] (字幕の動画への焼き込み)